IT関係は益々その進歩を増して「3Dのシステム」が普及し始めました。
コロナ禍の影響もあって「3Dのシステム」を導入する企業も増えています。
しかし、3Dシステムの現状を理解し、その力を最大限に活用するためには、
ドレーピングから得られる布地の動きや基本的なパターンメーキングと布目の関連付け等の知識がさらに重要になって来るでしょう。
最近のボリュームあるシルエット作りにおいても、ボリューム感のバランスが大切です。
どこでどのようにボリューム感を出すのか布の動きを見極めて、どの布目でシルエットを支えるのか、それが服の雰囲気や着心地を左右してしまうことになるのです。

講師：PRATT INSTITUTE名誉教授　大野順之助

「ブランド原型もいろいろ」
前回は、時代の推移とともに多様化するファッション市場において、求められる「ブランドの個性によるパターンの変化」を取り上げました。
今回は、そのブランドの個性に欠かせないブランド原型についてです。
企業で使用する原型はそのブランドのターゲットによって微妙に異なる要素に基づくバランスが組み込まれて作られるものです。
胸の高低、肩やヒップの厚みの増減等をボディを補正して作られることが多いのではないでしょうか？
そこで今回は、ミス10号原型を使用してミッシー10号の原型を作ることを通じて、パターン（平面上）にどのような変化が起こるのかを検証していくことで、重要なポイントは何か、どの部分に着目すればよいかを知り、単なる寸法の微調整では無く、変化が起こる箇所や必要になる分量を実感することができます。
ブランド原型の作成やチェック、サンプルの補正はもちろん、グレーディングにも応用できる手法なので、是非この機会をお見逃しなく。ご参加をご検討ください。